みらいの地域コーディネーター大矢に、地方創生について「広く熱く」語っていただく当コーナー。
第1回目は、みらいの地方創生事業と、事業のベースにある原体験についてインタビューします。
みらいの地方創生事業ではどのような取り組みをしていますか?
企業誘致とテレワーク普及の2軸で、地方に雇用を創出して、人口減少を緩やかにしていく取り組みをしています。
「日本の端から日本を元気に!」をモットーに、熊本県天草市から事業をスタートさせました。
企業誘致による雇用創出は、どのように人口減少を緩やかにするのでしょうか?
例えば、ゲームが大好きでゲームを作る仕事がしたいと思った時に、天草にはその仕事がないので、東京や福岡に出ていかないといけないですよね。でも、東京のゲーム制作会社が天草にオフィスを出してくれたら、ここから離れずに好きな仕事ができます。就職のタイミングで人が離れてしまうのをくい止めたり、Uターンの促進にもつながります。
どのような理由で人が離れてしまうのでしょうか?
やりたい仕事がないというのが1番大きいですが、待遇的な理由もあります。同じ仕事をしていても、都市部と比べると地方では給与水準が低いので。東京の企業が天草に進出をし、東京と同じレンジの待遇を用意してくださると、天草の新卒者にとって魅力的な就職先になりますよね。
天草に住む方々にはどのような影響がありますか?
そうですね。特に子育て世代では、「都市部へ出ないと高等教育機関がないので、進学させること自体が大きな負担」になったり、「子どもに十分な教育や情報が届かないことで、将来が暗くなってしまうんじゃないか?」といった漠然とした不安を抱えている方もいらっしゃいます。子育て世代が天草で安心して生活をしていくためには、都市部と変わらない就職や教育の選択肢、またそれらと触れる機会を増やすことが重要だと考えています。
そうすると世帯所得など経済的な部分も影響しそうですね?
はい。実は雇用創出のもう一本の軸として、子育てや介護などで時間に制約があったり、外で働くことができない方々を対象として、テレワークを広める活動をしています。結果として、世帯所得が増え、経済的な理由で引っ越しをすることなく、安心して暮らすことができたら、人口減少も緩やかになりますよね。
なるほど。テレワークの普及活動では、具体的にどのようなことをしているのですか?
テレワーク入門セミナーやスキルアップ講座の開催をしています。また、学んだスキルをいかして稼ぐことができるテレワークプラットフォーム「ファロールオンライン」の運営を通じて、働く場を提供しています。
「ファロールオンライン」の発想はどこからきているのでしょうか?
実は、個別指導塾のフランチャイズ本部で勤務していた時の経験からきています。本部として色々な仕事があるんですが、そのひとつが講師の採用でした。
講師の採用をされていたのですね。それがどのように事業の発想につながったのでしょうか?
個別指導塾って、講師のほとんどが大学生か主婦の方々なんですよ。すごい学歴や職歴を持ちながら、それを表に出すこともなく熱心に指導されている方がたくさんいて。人口減少や労働力不足といったニュースが報道される中で、こういった優秀な方達の能力を生かせる場がもっとあるのではないかと思ったんです。
なるほど。人材と仕事がうまくつながっていないと感じたのですね。
そうですね。そんな折に、オンラインアシスタントというサービスを初めて知りました。優秀な主婦の方々をオンライン上で集めて、都市部の企業様から業務のアウトソーシングを受けるというビジネスモデルですね。まさに私が考えていたことと合致し、縁あって業界に入りました。そこで「ファロールオンライン」の原型ができていったんです。
その頃から地方を拠点に事業展開したいと考えていたのですか?
いえ、その時はまったく考えていませんでした。私が地方に目を向けるようになったのは、ある自治体から届いた一通のメールがきっかけだったんです。
ある自治体ですか?
はい、山口県の岩国市というところなんですが。
長くなってしまったので、次回詳しくお話しますね。
楽しみです!よろしくお願いします。
今回は、みらいの地方創生事業について、原点に遡ってお話いただきました。
次回は、大矢がそもそも地方に関心を持つきっかけとなった、山口県岩国市での運命的な出会いについてお聞きする予定です。
お楽しみに!