天草愛、つながる出会い 

みらいの地域コーディネーター大矢に、地方創生について「広く熱く」語っていただく当コーナー。

現在、熊本県・天草市を主な拠点とし、“地域コーディネーター”として地方創生事業を行っている大矢。今回は、これまでの天草での生活について、プライベートな面も含めてお話をお聞きします。

縁もゆかりもない天草の地で、これまで数多くの出会いを経て、地域の方々の温かさに触れる中で、地方創生にとって大切なことを学んだようです。早速インタビューしてみましょう。

改めて、天草での暮らしはいかがですか? 

縁もゆかりもない天草の地に行き3年半が経ちました。当初は知り合いゼロの状態でしたが、今ではたくさんの方とつながることができ、公私ともに天草での暮らしを楽しんでいます。

すばらしいですね。地元の方々との交流はどのように深めてきたのでしょう? 

地域のコミュニティの中に自分が入り込もうと考えていたので、とにかく“時間”=長期滞在が必要だと思っていました。その際まず問題となるのは「住まい」でした。月の三分の一ほどを天草で過ごそうと思っていたので、荷物の置き場も含めて、拠点にできる場がほしかったんです。

たしかにそうですね。 

そこで、とある旅館に下宿させてくれないかとダメ元で頼みにいきました。地元に古くからある老舗の旅館で、天草へ来た経緯をお話しすると「いいわよ」と言って、住まわせてくれたんです。 

直談判しにいくとは、大胆ですね! 

もちろん「これから企業の誘致を行うので、お客さんもたくさんご紹介します!」と意気込みをお伝えしましたが、今思うと、得体の知れない私によく部屋を貸してくれたなと思います(笑)。 

そこでの暮らしはいかがでしたか? 

すごく温かい場所でしたね。旅館の清掃の方たちとも仲良くなって、東京から戻るたびに「お兄ちゃん帰ってきたのね、おかえり」と迎え入れてくれるんです。それこそ我が家に帰ってきたような感じでした。ひとりで天草に来ている私にとっては、とてもありがたい環境でした。 

まさに、アットホームな宿だったのですね。 

地元で長く旅館業を営んでいらした女将さんたちは顔が広く、地元の人にもすごく顔がきくんですよね。 
もちろん私も恩を受けてばかりではいけないと、進出企業の方などが天草にいらした際には、その旅館をご紹介するなどしていました。 

大矢さんにとって、大切な場所だったのですね。 

はい、今はその旅館もリニューアルしていますが、天草ではじめての暮らしをそこで過ごせてよかったです。 
それから、もうひとり、天草で私が母のように慕う方との出会いもありました。 

「天草のお母さん」ですか? 

よく通っていた飲食店の方に紹介されて知り合ったまゆみさん(仮称)です。私が天草でこれからやろうとしていることを話すと、「難しいことはよくわからないけど、一人でご飯食べるんだったら、いつでもうちにいらっしゃい」と言っていただいて。天草に行くときは「天草に戻りました!」と連絡して、お邪魔していました。 

素敵な関係性ですね。 

まゆみさんは本当に懐の深い方で、誰にでも息子・娘のように接してくれる方なんです。 
そして私がご自宅にお邪魔する度に、「大矢さんに会わせたい人がいる」と誰かを誘ってくださっていて。
すごく明るく社交的な方で、まちのキーマンとなるような方もたくさんご紹介いただきました。 

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そこにも大矢さんの居場所があったのですね! 

他にも「“もっくん”はいつも気を使い遣いっぱなしだから、私たちの前では普段どおりでいいんだよ」と、私のことを愛称で呼んで度々飲み会を開いてくれる方もいますし、天草での車や住まいなど、私の暮らしにまで気にかけてくれる方もいて。そんな出会いや心に残るエピソードを挙げれば、枚挙にいとまがないです。本当に感謝しています。 

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そういったご縁をつなぐことで交友関係を広げてこられたのですね。 

ありがたいことに、地元で開催される「繭姫祭り」の実行委員や、「天草ほんどハイヤ祭り」の審査員を務めさせていただきました。しかも、自らやらせてほしいと頼んだことではなく、周りからお声がけいただいた役割ばっかりなんですよ。みなさん「大矢さんがこのまちのために頑張っているんだから、みんなで後押しようよ」という想いで、巻き込んでくれているのかなと感じます。 

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天草の方との絆がすごく強いですね! 

滞在した時間の長さもあるとは思いますが、先日もとても嬉しかったエピソードがあるんです。 
現在とある新たなプロジェクトを立ち上げていて、その協賛チラシを持って地元の飲食店に伺った時のことです。社長の女性が「私は何を協力したらいいの?」と尋ねてくれたんです。「チラシを置いてプロジェクトの宣伝に協力してほしいです」と伝えると「わかった!置いてって」と。 

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とても協力的ですね! 

「とにかく大矢さんが言ってくることは、“全部天草のためだから”。だから私たちは協力するんですよ」と話してくださいました。その時同行していた大学の先生は「『私は何すればいいの?』って言葉はなかなか出てこないよ」と、とても感心されていました。 

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確かにそうですね。 

きっと地元の方々は、私のことを「天草のために動いている人」と認識してくれているんだと思います。大好きな地元・天草のために一生懸命やってくれているから、しっかり応援したいと思ってくれているのではないかと。
 「天草のためにありがとう」って声をかけられることも多いですね(笑)。 

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天草の方が地元を愛する想いと、大矢さんの想いがリンクしていますね! 

私自身、天草で「地方に溶け込む際に大切なこと」を学びました。ひとつは“そのまちを愛すること”。そしてもうひとつは“周りの人たちに感謝をすること”です。そうすれば、その地域に暮らす方々とも分かり合うことができ、絆や輪が広がっていくと思います。それは今も訪れる土地土地で、大切にしています。 

その地を愛する想いと周囲への感謝の心。それは地方創生を行う際にもとても重要なことなんですね。  
ありがとうございます。 

今回は、大矢が天草の方々との絆をどのように深めていったのかについて語っていただきました。
次回は、繭姫祭り実行委員と未来大橋開通式についてお話いただきます。
お楽しみに!

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